「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ ポイズン」
という歌が流行ったことからわかるように、2000年代以前の時代は、本当に言いたいことが言えない時代だった。自分もそうだったが、本当に言いたい本音が、家族にも勇気がなくて言えないという感じだった。
1990年代の後半は、まあ日本という世の中もまあ、混沌、カオスって感じでまさに世紀末だった。正直、俺自身も大変な時期で、自分のことで精いっぱいで、世間のことがよくわからないくらいだった。最近まで記憶にフタをして封印してた。
で、世の中にすばらしい革新的な発明品が生まれた。今ここで使っている、インターネットってわけだ。ここら辺は詳しく書くと超長文なくらいで、まあ短くまとめると、閉塞された心がついに解放されたっていう。経験した人ならわかる、ネットが当たり前の時代の人には???っていう話。
トンネルが開通したって感じだよ。
人類が長年求めていた、王様の耳はロバの耳が手に入った。まあ俺も相当楽しかったね。ここは書くとホントにキリがないから、すごい楽しかった、ていうだけ。
そのネットトンネル開通してから20年以上。もはやネットが当たり前というか生活の中心になったわけだが、まあそろそろあんまり言いたいこと全てを言うのはやめて、余計なことは本当にチラシの裏、日記などに書いたほうがいいって言うネットの飽和状態がはじけそうな感じになった。
「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ」の時代が、言いたい放題が言える状態が当たり前になったんだから、まあ世の中も心が逆転するくらいのもんで。そりゃ最近じゃ常識って言葉も通じないくらい常識がなくなってね。だって情報の軸だったテレビも見ないんだもん。
もうほんと言いたいことを殴り散らかしてボタンをピッと押すだけで情報発信できる。夢のようなことだけど、20年は夢が長すぎたな、と。
もう逆にとても言えないこと、まあ暴露か。それもなくなってきて、悪口とかもネットに発信しないで日記に書いたほうがいい時代になった。もう日記も匿名掲示板もあんまり変わらんでしょ。誰にも言えないことならホントにわざわざ情報発信しないで日記で十分になった。人間大暴露、告発なんてそんなにないでしょ。世間に全く影響を与えない日記のほうがいいよ。
なんかあえて結論まで書かないで、ここでいったん文章を終えたほうがいい気がした。俺の言うことなんてマジで大したことないんだが、まあかなり重要なことを書いたような気がしないでもない。この文を何人の人が見るかわからないけど、ちょっと一考で、みんな考えてみよう、という。 とりあえず酒でも吞みたいな。 おわり。